認知症からの劇的な復活を遂げた方法

 

 

患者自身や家族の人が独自の方法で見つけた病を克服した症例
名医も認める最新の医学療法がありました。

 

そもそも認知症とは?なんなのでしょうか?

今だ発症の根本原因が見つかっておらず、完治させる方法が見つかっていない認知症。
認知症患者数は800万人以上いるといわれています。

 

認知症な病名ではなく、物事に対して"記憶""判断""認識"する社会生活に
支障が出ている状態の症状や病状を表す総称です。

 

ちなみに、かつては「痴呆症」と言われていた時期もあります。
老化に伴う物忘れとは別物なので注意が必要です。

 

ある一例、認知症で寝たきりが海外旅行ができるまでの回復。

認知症からの劇的な復活と遂げた方法。
ある女性が認知症発症から、どのように改善、回復していくか?を紹介。

 

まず、

症状①物忘れをはじめ日時や場所など認識できない認知機能障害。

 

病名 レビー小体型認知症

 

高齢者の認知症の割合
高齢者の認知症の割合
アルツハイマー型50%
レビー小体型20%
脳血管型15%
その他15%

 

レビー小体型認知症とは、アルツハイマー型認知症に次いで2番目に多い認知症です。

 

レビー小体という特殊なたんぱく質が思考を司る大脳皮質や
運動を司る脳幹の神経細胞に発生し、脳の機能を障害します。

 

 

症状②幻覚などの症状や筋肉が強張ることで歩くことができなくなるといった運動障害。

なぜ、レビー小体が発生するのか?
どうすれば減少するのか?など詳しいメカニズムが分かっていないため、
薬で筋肉のこわばりを和らげるなど症状に対処するしか現段階での治療法がないそうです。

 

そのため医者は、「ひとまず、進行を遅らせる薬と幻覚を抑えるお薬を出しておきます。それで少し様子をみましょう。」といった対応。

 

こうして先の見えない認知症との戦いの日々が始まります。
始めの内は、大きな物忘れや周りの状況が分からなくなるといった症状が
現れるのは数日に一度くらい。
それ以外の日の大部分はそれまでの普通と変わらない状態が続きます

 

 

しかし、数か月も経つ頃には、病状は確実に進行していきます。
ぼーっとすることが増え、呼びかけに対する反応も日に日に弱くなっていきます。
このままでは悪くなる一方。なんとかしなければ!。

 

そう思った息子さんは、薬による治療以外に何かできる事がないだろうか?
独自の改善法を片っ端から試してみることに。

 

有酸素運動が良いと知れば、体操などの軽い運動を行う教室に連れてゆき。

 

手先を使う作業が良いと知ると、様々な作業で脳を活性化させる試みを行う施設へ。
しかし、なかなか上手くいかずどれも長続きがしません。

 

その間にも認知症の症状が悪くなる一方。
それまで、症状が出ない調子のいい日があったが、やがてほとんど毎日ぼんやりとして過ごす毎日。

 

それが続くと、ぼーっとしうつろな状態になります。
物をなくしたり、呼びかけでも反応がない時が頻繁に増えていきます。

 

それでも息子さんは諦めませんでした。

 

好きなことやらせたらいいのだろうか?
連れて行ったのは、カラオケサークル。
歌うことが脳を活性化させるという情報を耳にしたらかです。

 

しかし、言葉がうまく出てこず、上手くいきませんでした。

 

さらに、上手くいかないと本人もショックを受けて、
以前にも増して家に引きこもってしまうことがあります。
こうなると病魔は一気に症状を加速させます。

 

そして診断から2年後決定的な事態が起きてしまいました。
それは、警察からの電話でした。
女性は、雨の中ずぶ濡れの状態で歩いていたからです。

 

これが、

症状③の徘徊

 

周囲の状況が分からないといった認知機能の低下状態が日に何度も起こるようになり、
やがて表情も失うようになってしまいます。

 

にこの病気特有の症状であもる筋肉の強張りも出始め、
数か月後には、ついに一人で歩けない状態に。

 

1日の大部分をベットの上で寝て過ごし、トイレや食事も自分ではできない状態。
会話もままならない所まで病状が進行しました。

 

このころになると介護度も5になり、やってあげられる選択肢もほとんどなくなってきました。もはや、むなしい抵抗のようにも思えてきました。

 

しかし、息子さんは諦めていませんでした。
筋肉の強張りを和らげるために、毎日ストレッチやマッサージを
時間をかけてやってあげたり、
食べ物は小さく切り分け、のどの筋肉の強張りによる誤嚥が起こらないように、
気を付けました。

 

更に、車いすで外出し、外の空気を吸わせたりと少しでも、
脳に刺激を与えるために懸命の努力を続けるのです。

 

起死回生の回復法を発見することに。

 

運命の分岐点は、彼女を病院へ連れて行った帰り道。

 

車の中で起きた何気ない出来事でした。
ラジオのスイッチを入れた時に、流れてきたのは、タンゴの名曲。
その時、今まで何をしても無反応だった彼女が、リズミカルに指を動かしていました。

 

彼女には、昔若い頃、楽しんでいた事があります。
それは、社交ダンスです。

 

タンゴのリズムに合わせて指を動かす彼女を見て考えました。
社交ダンスの教室に連れて行けば、
例え、踊れなくても昔を思い出し笑顔を見せてくれるかもしれない、
そう思い彼女を社交ダンス教室へ連れて行きました。

 

最初は、ほとんど反応を示さない彼女。
しかし、タンゴが流れると音楽に合わせて指でリズムをとったのです。

 

今まで何をやっても無駄かと思っていたのですが、これしかない!と思ったのです。

 

それから、彼女を連れて社交ダンスに通う毎日。
2週間くらいたった時、彼女に変化がでてきました。

 

それまで、1日中ベットの上で過ごし何事にも関心を示さなかった彼女が、
「髪を染めたい。」と白髪を気にしはじめたのです。

 

それだけではありません。
通い始めて1ヶ月が過ぎた頃にさらなる変化が出始めたのです。

 

社交ダンスの先生に支えられながらでも、しっかりとステップを踏んで踊れるようになっていました。
ダンスが終わると、先生と満面の笑みで会話することができていました。

 

社交ダンスでの認知症からの回復法について

 

認知症研究の第一人者
日本認知症学会 理事
国立長寿医療研究センター
内科総合診療部長
遠藤英俊 先生

よくわかる認知症Q&A 知っておきたい最新医療とやさしい介護のコツ
著者 遠藤英俊
料金 1,512円(税込み)
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彼女の回復法について、
社交ダンスが認知機能や認知症に及ぼす影響はかなりあるといわれています。

 

実は、社交ダンスが認知機能の維持・向上に効果的だとする研究結果や認知症のリスクを下げる効果あるなどがここ数年次々と発表されていて、医学会で大きな注目を集めています。

 

その理由は、運動しながら踊りながらステップを考えていることです。
社交ダンスは全身運動であり、知的活動でもあります。
両方のことを同時にやることによって、認知機能の予防・回復に効果がある
ということですね。

 

社交ダンスの動きそのものが有酸素運動になっており、それだけでも認知機能の改善に
効果的です。
更に、曲に合わせて間違えないように社交ダンスのステップを踏むという考えながら
踊るためこれが頭を使う知的活動になります。

 

また、社交ダンスのパートナーが異性であることも大きなポイントです。
異性を意識することや異性に心がときめくことは脳にとってより良い刺激になります。

 

この運動と知的活動を同時に行うことが認知機能の改善に大きい効果があるという事です。

 

更に彼女にとって社交ダンスが効果的だったもう一つ大事なポイントがありました。

 

それは、元気になるための食べ物や趣味や運動など特定のキーワードが
ハマると一気によくなる人がたまにいるということです。
そのために周りにいる家族や友人などが探してあげないといけません。

 

それぞれの個人史とか、生活歴を追っていくと昔ダンスが好きだという事が
彼女にとって大きかったということです。

この記事を読んできるあなたが今どんな生活をしていて、年齢がおいくつか分かりませんが、将来自分が認知症になった時に改善や予防ができるように、

体を動かす運動+頭を使う知的活動の趣味を見つけておくこともおすすめですね。

 

そして社交ダンスを始めて1年後。
家族で海外旅行を楽しめるまでに回復したそうです。
決して諦めないで改善方法を探し続けた家族の頑張りのおかげですね。

 

誤解してはいけないのが、社交ダンスさえすれば、
認知症を予防・改善できるというわけではありません。
やっぱり、投薬など治療をしながら社交ダンスを続けたことが
回復につながったのでしょう。

 

認知機能の維持向上は他にもいろいろあり、認知症のリスクを下げる行動を調べた研究結果が多数報告されています。

 

普段、どういったことをしている人が認知症になりにくいか調べた
アメリカの調査があります。

「認知症のリスクを下げる余暇活動」トップ3(アメリカ調べ)

1位 社交ダンス
2位 ボードゲーム (将棋や囲碁やオセロ)
3位 楽器の演奏

 

何もやらない人と比べてどのぐらい認知症リスクを下げるかというと、
1位 社交ダンス 76%減
2位 ボードゲーム 74%減
3位 楽器の演奏 69%減

 

これらの行動には認知症のリスクを下げる共通のポイントがあります。
それは、他人とのコミュニケーションです。

 

一人でやる趣味よりも、他人と関わったり一緒に行う趣味をすることで
認知症のリスクを下げることができるのですね。

 

まとめ

認知症は、現代の医学では完治させることができる薬はまだ開発されていません。
症状の進行を遅らせたり、多少改善させることが精一杯です。

 

しかし、普段の日常生活で多少なりとも予防することはできますし、
いざ認知症になったとしても進行を遅らせたり
症状を緩和させたりすることは可能だと思われます。

 

今回のこの女性の例がそれに当たりますね。
自分自身だけでなく、家族や友人が認知症になる可能性を秘めています。

 

認知症になってから行動するのではなくいざ認知症になったときに
動けるように知識を蓄えておく必要がありますね。

 

「体を動かす運動+頭を使う知的活動」これが認知症に対する1つのポイントになると思います。
今からでも遅くありません。将来に向けて1つ趣味を始めてみませんか?

 

身体を動かす運動+頭を使う知的活動の趣味 一覧

身体を動かしながら、頭も使うのにオススメな趣味を考えてみました。
参考にしてみて下さい。

  • ボルタリング
  • ロッククライミング
  • サバイバルゲーム
  • リアル脱出ゲーム
  • 家庭菜園
  • 日曜大工
  • DIY
  • エアロビクス
  • アクアビクス
  • ダンス
  • 楽器の演奏
  • ビリヤード
  • ボーリング
  • ダーツ
  • ○○巡り
  • 名所めぐり
  • ゲートボール
  • ジェスチャーゲーム
  • ボランティア活動
  • カラオケ
  • テーマ旅行
  • レクリエーション活動

いかがでしょうか?気になるものはありますか?
他にもまだまだありそうですが、意外と簡単に始めれそうな物ばかりだと思います。

 

認知症予防だけでなく、充実した日常生活は心と体にとって良いものですよ!

参考:たけしの健康エンターテイメント!みんなの家庭の医学