脳内出血による半身不随からの奇跡の回復

脳内出血

 

【脳内出血】とは
脳の血管からの出血で流れ出た血液が周りの組織を圧迫し、
意識障害運動麻痺などの症状が現れる。最悪の場合死に至る脳内出血

 

 

運良く命を取り留めても多くの患者に大なり小なり麻痺などの後遺症が残ると
いわれています。

 

そんな脳内出血で半身不随になったある男性の脳のCT画像があります。
画面右側右脳の部分に白く映っているところが脳内出血を起こしたところです。

 

脳内出血のCT画像

 

広範囲に溢れた血液が脳の神経組織を圧迫、一命は取り留めたものの
左半身が動かない半身不随の状態になってしまいました。

 

当時、男性の息子さんは医師にこう告げられたそうです、
「歩いたりとか、普通の生活は諦めてください」

 

なんてかわいそうな。
これから先、親父はどうやって生きていくのかな?と思ったそうです。

 

発症から3年。男性を訪れてみると、半身不随だったのが嘘のように
しっかりとした足取りで階段を下りています

 

「麻痺とか動かないところは他の方が見てわかるところはないと思いますね。」

 

「今では歩くことはもちろんのこと、まったく動かなかった左手も
自由自在に動かすことができています。」

 

男性はどうやって、半身不随の状態から通常の生活が送れる状態まで回復したのか?

 

ある日、脳内出血は突然発症しました。

 

深夜、トイレに行きたくなり目を覚ました男性、しかし起き上がれない。
いくら体を動かそうとしてもまるで自分の体でないみたいに
言うことを聞いてくれないのです。

 

 

症状
【身体が動かない】

 

そこで、声を出して同居していた息子を呼びました。
ただならぬ父の様子に息子はすぐさま救急車を呼び近所の病院に。

 

そこで男性の記憶は途絶えました。
次に気が付いたのは2日後のこと。

 

すると、太くて重い筒のようなものが右足の横に寄り添うように置いてあるのです。
これはいったい何なのか?恐る恐るそれに手を伸ばしてみると、
「え?体につながっている?」筒と思っていたもの自分に左足だったのです。

 

慌ててつねってみても感覚はまったくありません
それどころか左手の感覚まで失っていたのです。

 

搬送時の脳のCT画像を見ると、右側の脳の運動神経の近くを通る動脈が破れ出血
発見が遅れていたら命に係わる危険な状態。

 

この時流れ出た血液は神経を圧迫
首から下の左半身が完全に麻痺していました。

 

これが半身不随の状態です。

 

「再び動くようになるか分からない。」

 

この時男性が医師に診断された内容です。

 

過酷な現実を突きつけられた男性は、一命をとりとめたことが少しも喜べない
このままの状態なら生きていることは罪だと思うし、生きていくことが耐えられない
という状態でした。

 

もし、このまま麻痺が残ってしまったら、家族の負担になるなら死んだ方がいいのでは?
せっかく命拾いした幸運をこの時、男性にはありませんでした。

 

そのやりきれない思いが翌日から始まったリハビリでさらに大きなものにまります。
どんなに動かされてもさすられても左の手足には何も感じられません

 

とても元通りの身体になるようには思えませんでした。
しかし、このあとあることをきっかけに自らの力で回復を遂げるのです。

 

その自らの力で回復を遂げた方法とは?

 

それは意識を回復してから2日目の事でした。
古くからの友人が見舞いに来た時です。
その時、友人の発した一言が絶望の闇に光を当てることになるのです。

 

「あのな、手や足がもがれたわけじゃなくて脳がちょっと故障したみたいに
なっているわけだろ?」

 

手足じゃなくて脳の故障? 男性は考えました。

 

確かに自分の手足には何の問題はない。
脳が故障して指示がうまく出せないだけ、
それなら脳を訓練して故障が治れば手足もまた動くようになるかもしれない。

 

「よし!やってやるぞ!」

 

こうして男性は自ら脳の訓練、つまり脳のリハビリをすることを決意したのです。

 

脳のリハビリとは?

 

この時男性の頭に最初に浮かんだのは、赤ちゃんの動きです。
赤ちゃんは何度も失敗を繰り返すことで立ったり、歩いたりする方法を脳が学習していくものです。

 

今の自分の脳も赤ちゃんと同じ真っ白な状態
ならば繰り返しイメージしながら動かそうとしていれば
やがて脳が学習していくに違いない。

 

そう考えたのです。こうして奇跡の回復に一歩踏み出した男性。
彼が考えた脳のリハビリ法とは?

 

動かない左手の親指をじっと見つめる男性。
そして「動け!動け!動けー!」まるで赤ちゃんが一心不乱に立とうとするみたいに
左手の親指に意識を集中し「動け」と念じ始めたのです。

 

しかし、当然親指はピクリとも動きません。

 

それでも男性は諦めませんでした。
この脳へのリハビリを信じ、食事の時間以外はひたすら念じ続けたのです。

 

更に翌日も朝目が覚めるなり左手の親指を一心に見つめ
脳に動くイメージを思い浮かべます

 

病院で決められた通常のリハビリにも励みながら、
それ以外のほぼすべての時間をこの脳のリハビリに費やしました。

 

多くの患者さんはリハビリの時間だけリハビリを行って、
それ以外の時間はベッドの上で寝そべっている方が多い中で、

 

男性の場合はリハビリの合間合間の時間を自分なりの方法で
毎日何かに取り組んでいるそういった姿勢でした

 

寝る間も惜しんでリハビリに励む裏には、
どうしても治りたいという隠された想いがありました。

 

実は、当時男性の息子の結婚が間近に控えていました。

 

「やがて授かるであろう初孫を自分の手でしっかりと抱きしめたい。」

 

そんな思いが男性を突き動かしていたのです。
何時間も何時間もどれだけ念じても一向に動こうとしない親指。

 

そこで「目に見えていないけどわずかに動いているかもしれない。それなら」

 

今度は正常な右手を左手の下に添えてみることに、
こうすれば少しでも動けば右手で感じ取れるはず。
こうして昼夜を問わず集中して念じ続けました。まさに執念で思いを送り続けたのです。

 

そして4日目の朝。
この日も目覚めと共に左手の親指を見つめ、集中していたその時です。
「動いた!」かすかでしたが右手の甲に微かな感触があったのです。

 

ついに思いが通じた瞬間でした。
そこから先はとんとん拍子でした。

 

親指から人差し指、そして中指へとすべての指で脳へのリハビリを実践
更に手から腕、そしてへと病院のリハビリと併行して脳をリハビリを続け、
みるみる回復していった男性はわずか2か月で退院を果たしたのです。

 

更になんと驚くことに、退院後わずか1ヶ月で仕事の建築現場へ
復帰することができたのです。

 

独自の脳のリハビリは実際にどれほどの有効のなでしょうか?

そこでリハビリ治療の第一人者に伺ってみることに。

 

金沢医科大学病院
リハビリテーション医学科 教授
影近謙治 先生

 

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この先生はリハビリの最新理論に精通しており、
20年にわたり骨折から脳の疾患まで様々な障害をもつ患者を回復させる名医だそうです。

 

そんな先生に男性の症例について伺うと、

 

「男性の場合はこの出血量から見ても回復は非常に早いと思います」

 

そして男性の回復法には最新のリハビリ理論に通じる部分があるといいます。

 

それは最近言われているニューロ・リハビリテーションに通じると思います。

 

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ニューロとは神経のこと。
ニューロ・リハビリテーションとは、
脳の神経に働きかける今医学界で注目を集めている新しいリハビリ法です。

 

従来のリハビリの多くは 動かなくなった手足の曲げ伸ばしや
トレーニングをすることによって関節や筋肉の機能を改善させながら
脳の神経を刺激し回復を促すもの

 

一方、
ニューロ・リハビリテーションはこの脳の神経に刺激を与えるという部分に特に着目。
手足を動かす際にその動きに意識を集中させることでより多くの刺激を
脳神経へ与えるというリハビリ法で早い回復を目指します。

 

そうすることで脳内出血などで損傷した神経回路とは別の新しい神経回路
生まれやすくなり、より効果的に失われた機能を回復することが
できると考えられています。

 

男性が行った独自の脳のリハビリ方法は新たな神経回路を作るのに
役立った可能性が十分あります。

 

こうして自らが考案した脳のリハビリで劇的に回復した男性。
実は念願だった夢を実現させていました。
待望の初孫が誕生。両手でしっかりと抱きかかえていたのです。

 

まとめ

 

脳内出血は誰でも起こりうる病気です。
(日本人死因トップ5に常にランクイン。脳血管疾患として100年以上。)

 

脳内出血の主な原因として、高血圧肥満運動不足高齢などの身体的要因
暴飲暴食喫煙塩分の摂りすぎ、アルコールなど嗜好品要因
職場環境家庭環境ストレスなどの社会的精神的要因があります。

 

いずれにしても、
血管の劣化が進み脳内で出血を起こす事を脳内出血または、脳出血と呼びます。

 

ちなみに、くも膜下出血脳内出血の違いはなんでしょうか?
脳内出血とは文字通り、脳の中での出血。
くも膜下出血とは、頭蓋骨と脳の間にあるくも膜の下にある血管からの出血です。

 

脳内出血の恐い所は、脳内で出血することによって出血した場所やその周辺の脳を傷つける事によって、その場所の脳が司っている体の機能を失ってしまったり、低下させてしまったりすることです。

 

脳内出血による、身体の後遺症は出血した場所や出血の量によっていろいろあります。
半身麻痺や手足のしびれ触った感覚を感じなかったり、温度を感じなかったり。

 

言葉や文字に対する理解が低下して喋れない、
文字が書けないなど意志の疎通が難しくなる
感情や行動の抑制が効かなくなることも。

 

他にも様々な後遺症がありますが、そこから回復を目指すのがリハビリです。

 

脳出血のリハビリは患者さんの状態を見ながらですが、
出来るだけ早くスタートするのが大切だそうです。

 

そのリハビリの種類は色々あります。
運動療法は、身体を動かして立ち上がりや歩行などの訓練。
作業療法は、家庭生活が主で家事をしたり、箸を使ったりする訓練。
言語療法は、言葉を話したり、食べ物や飲み物の飲み方の訓練。

 

いずれも、症状や障害の程度によって変わりますが、
半年ほどである程度良くなるそうです。

 

しかし、家に戻ってからも必要なリハビリや訓練は継続する必要性はあります。

 

今回紹介したニューロ・リハビリテーションは別名神経リハビリとも呼ばれており、
主に神経機能の回復を目指したリハビリテーションです。

 

神経機能の回復を目指したと表現しましたが、もっと厳密に説明しますと、

 

脳に新しい神経回路を作る

 

という表現が正しいようです。

 

私たちは通常生活していく中で、ほとんどの作業を無意識に行っています。
例えば、歩く動作や食事をする事。話をする事。

 

歩く時に、「右足を出して左足を出して、その時腕の振りは・・・」って考えてますか?
食事をする度に、「箸の使い方は、えっと?」って考えてますか?
話をする時に、「ア行の発音は舌を・・・。オ行の口は・・・・」って考えてますか?

 

脳内出血により、失った神経回路に通常無意識で行っていた作業
意識する事によって新しい神経回路を生成し、
その作業をスムーズに行えるようにするのが、
ニューロ・リハビリテーションだと思っていただいたらいいと思います。

 

もっと簡単に説明すると、
始めて何かをスタートさせた時って上手くいきませんよね?

 

例えば、ダンス。

 

最初から上手に踊れる人はいません。
脚の動きや手の動き。音楽に合わせてリズムよく動く。
最初は色々意識してゆっくり動きを覚えていきます
その内、無意識に動けるダンスの振りが増えてきて、
音楽に合わせて踊れるようになります。

 

 

例えば、水泳。

 

まずはキックの練習。
そして手の動きを覚えます。
呼吸のタイミングは?手と足のタイミングは?
意識しながら、少しずつ全身の動きを合わせていきます
そうやってやっと25mが泳げるようになるのです。

 

その内、クロール、背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライと違う動きの泳ぎも覚えていくのです。

 

最初は意識しながらゆっくり練習していたのが、最後には無意識に体が動きます。

 

ニューロ・リハビリテーションって聞くと難しく感じますが、
考え方を変えれば、「新しい趣味に挑戦!」って感じで何も難しい事ではありませんし、

 

何より 不可能 ではありません。

 

いつ、私や私の家族。あなたやあなたの家族や周辺の人が
脳内出血や脳梗塞、くも膜下出血などで体の機能の一部を失ってしまうかもしれません。

 

でも、諦めないでください悲観的にならないでください
今まで普通に出来ていたことが、一時的に出来なくなっているだけで、
通常のリハビリやニューロ・リハビリテーションを継続していけば、
必ず出来るようになるはずです。

 

何事もそうだと思います。
繰り返し正しい作業を続けて、訓練すればできない事はない!
人間の脳は素晴らしい機能を持っているのです。

 

少し諦めかけている人、ちょっと悲観的になっている人(あっ私もだ!笑)
ちょっとでも元気勇気が湧いたらいいなぁと思いこの記事を紹介しました。
一緒に頑張りましょ♪

 

参考:たけしの健康エンターテイメント!みんなの家庭の医学